転職は、短期決戦が効率的です。
転職活動期間が長引くと、モチベーションが下がるだけでなく、経済的にも大きな打撃になります。
今回は、転職を考えたときから考えたい「転職スケジュール」についてお話しします。
転職活動を始める間にしっかりと計画をたて、転職スケジュールを把握してておくことで、無駄な時間と動きを省き、短期決戦を目指します。
「転職」に適切な時期かを見極める(約1か月間)
「転職したい」と思うには、ひとそれぞれきっかけがあります。
一昔前ならば、定年退職まで同じ会社で働き続けることが一番安定している道と思われていました。
しかし今は、転職することで自分を高められたり、働きやすくなったりする可能性があるならば「転職」は「よりよく生きるための手段」の一つになっているのではないでしょうか。
ただ、転職を成功させえるためには「適した時期」があります。
転職を成功させるためには、自分にとって前よりもよい会社に入社しなければなりません。
そのためには、ポイントが3つあります。
実務経験3年以上
一番大切なポイントは、転職に耐えられる実務経験を持っていることです。転職を成功させるためには、実務経験が必須です。
中には「未経験者可」という求人もありますが、「前よりもよい会社に入社」できるかはわかりません。
転職に耐えられる実務経験は、3年間といわれています。
どのような職種であっても、実務経験が3年間あれば「経験者」として認められることが多いのです。
専門的な業務に携わっていなかったとしても、同じ場所に3年間いられたということだけでも、立派な実務経験になります。
転職を考えたとき、実務経験が3年間に満たないようならば、適切な時期ではないのかもしれません。
求人数が多い時期
二つ目のポイントは、求人に恵まれている時期に転職活動を始めることです。スムーズな転職活動に豊富な求人は必要です。
新卒採用直後は、どの会社も求人を出しえている時期のため、避けたほうがいいでしょう。
転職活動に最適な時期は、6月頃です。
新卒採用者で採用したものの、6月頃になると退職していく人がポツポツとあらわれます。
新卒者の穴埋め採用は、高度な実務経験を必要としないこともあるので、転職には適した時期です。
転職しか方法がない
三つ目は、転職しか方法がないかを見極めることです。
転職の理由が「現在の職場から逃げること」になっていないか考えてみます。もしも一時の感情で転職を考えているようならば、後悔してしまうかもしれません。
ちょっとした人間関係のトラブル程度ならば、現在の職場で解決できるかもしれません。
転職の道は簡単ではありません。転職面接で採用担当者を納得させる理由があるかをもう一度考えてみましょう。
退職準備を密かに進める(約1カ月間)
転職を決意したからといって、すぐに退職する必要はありません。むしろ在職しながら転職の下準備を始めたほうが無駄はありません。
在職しながらできる転職準備は、円滑な退職準備です。新しいことを始めるためには、きれいな退職が不可欠です。
突然の退職や引継ぎなしの退職は、残された社員に迷惑をかけるだけでなく、自分自身の評価を落とすことになります。
転職先の会社が前職場の人事課にコンタクトをとることもあるのです。円滑な退職は、実は転職活動の第一歩なのです。
退職準備は、引継ぎノートの作成から始めましょう。
退職した後には、後任の人が入ってくるはずです。引継ぎを短期間で効率的に行うためには、引継ぎノートが一番いいでしょう。
また、引継ぎノートを作成し置いて去ることで「引継ぎを行った証明」になります。
引継ぎノートは、業務を項目ごとに分けて具体的なやり方を記入します。
パソコン画面で作成し、データで残していく人もいますが、パソコンで作成した場合はプリントアウトして、1冊のノートにまとめたほうがいいでしょう。
作成した引継ぎノートは、会社に残し持ち帰らないようにします。
なぜならば、引継ぎノートには取引先名や資料名など、会社の大切な情報を書き込む可能性があります。
「せっかく作ったから記念に1冊」という軽い気持ちで持ち帰ったことで大きなトラブルを招く可能性もあるのです。
「退職日」のすり合わせを行う(会社によって異なる)
転職を決意したら、現在の職場に退職の旨を伝えます。退職日は、会社と自分が歩み寄るかたちで決めましょう。
会社は、後任者を採用する必要があります。人を採用するためには、スムーズに決まっても1か月は必要です。
また、採用後は引継期間も必要になるため、退職したい日の3カ月前には伝えるようにしましょう。
退職の話を上司にして許可が下りるまでは、引継ぎノートの存在は隠しておいた方がいいでしょう。
引継ノートを作成しているだけでも「退職するのかな」と思われ、噂になってしまうものです。
職務経歴書と履歴書を作成
意外と時間がかかる準備が「職務経歴書の作成」です。(退職日のすり合わせと同時進行)
職務経歴書は、パソコンで作成しますが作成にはコツが必要です。時間と手間をかけて、自分らしい職務経歴書を作成しましょう。
履歴書は、市販のものでかまいません。多めに購入し、氏名や住所など内容が決まっている項目は記入しておくといいでしょう。
求人を探す(約3カ月~内定まで)
転職を成功させるためには「よい求人」を見つけることが大切です。よい求人は、どこにあるかわかりません。
「転職の求人情報は、転職サイトにある」と思われがちですが、転職をした人に聞いてみると意外と「新聞のはじっこに出ていた求人だった」や「店頭に貼りだしてあった」など、偶然見つけた求人に応募している人も多いのです。
求人情報は、どこにあるかわかりません。「転職」を決めたら、常にアンテナを張り求人情報を探すようにしましょう。
また、転職は人脈も強い情報源になります。
同級生と会ってみたり、セミナーに参加してみたりすることも求人情報と出会うきっかけになります。
書類選考に応募・面接
(求人を探すのと同時進行)
気になる求人情報を見つけたら、迷わず書類を送ります。迷っている間にも応募者は増え続けています。
とりあえず書類は送り、面接に進みながら考えても遅くはないでしょう。
書類選考は、なかなか通過しないものです。会社によっては不採用通知と一緒に履歴書と職務経歴書を送り返してくれることもありますが、提出した書類は返さない会社も多いのです。
作成した履歴書や職務経歴書は、どんどん減っていくので常に補充していくつもりでいましょう。
書類の応募を始めると、面接のスケジュール管理などが必要になってきます。A4サイズのコピー用紙に手書きで転職スケジュール表を作成しておくと便利です。
転職スケジュール表には、書類を送付した日と返信が来た日、面接日と結果通知日を記入します。転職スケジュール表は、常に持ち歩きこまめに記入しましょう。
内定と入社準備(約2週間)
内定が出たら「入社の意志」を固めます。
複数の会社から内定をもらった場合は、早めに入社する会社を決め、辞退する会社にはお詫びと辞退の連絡をしましょう。
内定通知書が送られてくると、一緒に入社に必要な書類名が書かれた紙が入っています。
健康診断書や保証人など、準備に時間がかかるものもあるので注意しましょう。とくに健康診断は、一度で終わらないこともあります。
会社によっては主治医から「勤務可能である」という証明をもらうように言われることもあるのです。体で気になるところがあれば、早めに受診しておきましょう。
新しい会社に入社すると、新しい人間関係と覚える仕事のことで心身ともに疲れます。
通勤着など入社後に必要になるものは、時間があるうちに買っておくといいでしょう。
最後に
転職活動は早い人でも半年、長い人だと数年に及ぶ人もいます。
活動を始める前から、一連の流れを頭に入れておくことで効率的なスケジュール管理ができるのではないでしょうか。