長い転職活動は「内定」をもらった段階で「終わった」と思うかもしれません。
しかし実は、無事に入社できるまでには小さな山がまだいくつか残っているのです。
今回は、内定から入社までの「小さな山」についてお話しします。
「内定」は取り消しされることもある!

最終面接を終えて「これからよろしくね」と言われたら、内定が出たと思う人が多いのではないでしょうか。
しかし、内定はきちんと書面で「内定通知」をもらう必要があります。それでも内定取り消しされた場合は、その理由によって対処方法が異なります。
まず、内定取り消しの理由が転職者側にあるときには、内定取り消しを撤回させることは難しいかもしれません。
例えば「内定後の調査で思わぬ事実が判明した」ときです。
思わぬ事態とは「破産宣告を受けていた」や「学歴が申告と違っていた」などがあげられます。
内定取り消しに合わないようにするためにも、面接や書類には正直に記入するようにしましょう。
書面で「内定通知」をもらったならば、会社は「合理的な理由」がなければ一方的に内定取り消しすることはできないことになっています。
入社誓約書提出後、第一希望の会社から内定が出た!

内定通知書をもらったら、入社誓約書の提出を求められることがあります。
入社誓約書とは「入社します」という書類であるため、就職・転職希望者が入社誓約書を提出したら人事部は入社の準備を始めます。
しかし、一度は入社するつもりで入社誓約書を提出したけれど、その直後に第一希望の会社から内定をもらうこともあるのです。
もしも第一希望の会社の方に入社を決めたいのならば、早めに最初に内定をもらった会社に辞退の連絡をしましょう。
入社誓約書は、法的な効力を持っていないことが一般的です。内定者の心をつかんでおくための手段と考えられます。
しかし、入社誓約書が労働契約書と同様になっている場合には話が違ってきます。
やはり、入社誓約書を提出するときには「入社を決断」してから提出するほうがトラブルは起きにくいのです。
もしも、第一希望の会社の結果待ちの段階で他社から入社誓約書の提出を求められたのならば、会社に正直に話して提出を待ってくれるようにお願いする方法もあります。
採用担当者は、欲しい人材であれば待つでしょう。
現役大学生の場合は、大学の就職センター等に相談しましょう。内定後に辞退については各大学により考え方が多少異なっている場合があります。
だいたいは学生の味方です。学生と企業の間に入ってうまく調整してくれることもありますから、まずは相談しましょう。
お世話になった人への「あいさつ回り」は重要

無事に入社する会社が決まると、残された自由時間を謳歌したくなるものです。
しかし、就職・転職活動の時にはさまざまな人にお世話になったはずです。就職先決定の報告とお礼を兼ねてあいさつ回りをしましょう。
社会人になると、思わぬところで人と人とがつながっているものです。
「就職先が決まったから、あの人に用はない」と思い、お礼も報告もしないでいると後々関わりがあったときに信用を無くしているかもしれません。
身元保証人を準備しておく

就職・転職先が決まったら、卒業証明書を取り寄せたり健康診断を受けに行ったりする必要があります。
健康診断といっても、会社によって検査項目が異なっていたり、指定された病院で検診を受けるように言われたりするため、内定が出たら早めに確認しておくようにしましょう。
とくに、早め早めの準備が必要になることが「身元保証人」の準備です。
身元保証人は、一人もしくは二人必要なことがあります。身元保証人の役割は、就職・転職者にかわって責任を負うことです。
気軽に頼めるものではないため、親や兄弟にお願いすることが多いでしょう。事前に身元保証人を頼める人を探しておきましょう。
「内定の連絡を受けてから」まとめ

長い就職・転職活動が無事に終わると、ほっとしてしまいます。
しかし、内定から入社までにやらなければならないことは意外とたくさんあります。
入社するまでは気を引き締めて、最後まで無事にやり抜きましょう。