総務事務と経理事務は、経験があれば転職しやすい職種といわれています。
なぜならば、総務部と経理部は、事務職の中でも専門的な知識を必要とするため、会社を変わったとしてもスキルや実績は途切れることなく有効に使えることが多いためです。
今回は、転職しやすい職種の中でも「総務事務」に的を絞り、より総務への転職を有利にする3つのポイントを紹介します。
総務事務の仕事内容

総務の主な仕事は、採用業務、健康診断の手続きなど福利厚生の手続き、従業員の給料計算、社会保険の加入脱退手続き、などです。
すべてを一人でこなすのではなく、それぞれの業務担当者がいます。
総務部の中には、スキルアップのために社会保険労務士の国家資格の取得を目指す人もいます。
面接では「異動」の気持ちは出さない

総務事務へ転職するならば、「異動」や他部署への興味はちらつかせない方がいいでしょう。
なぜならば、総務事務は人事関係のプライベート情報を扱うため、一度総務部に配属されると「なかなか異動がない部署」といわれているからです。
なかなか異動が難しい部署を希望しておきながら、将来的に移動を希望しているとなると、採用する側から見れば不都合が生じるからです。
総務事務に転職するならば、スキルアップし仕事を極めることを目標にするといいでしょう。
また、総務部は経理部や経営企画部などの会社の中枢部と隣接していることが多いのです。
席や配置が近いと、親近感がわき、面接でも「経理部」や「経営企画」という言葉が多く出る人がいます。
しかし、総務部は「人ごと」を扱う部署であるため、距離的には近くても「総務部の人は距離感がある人」でいる覚悟が必要かもしれません。
面接では、「総務部の立場」を理解できているかどうかが採用の大きなポイントになります。
総務部は「見た目」も大切

総務部と他部署との大きな違いは、「社外の人と接する頻度」です。
営業部やコールセンターの社員も社外の人と接する機会が多いのですが、総務部以外の人は「お客様」と接することがほとんどになります。
お客様と接する態度やマナーは、転職者である経験者ならば「できて当たり前」なのです。
しかし、総務部が接する社外の人は一概に「お客様」とはいえません。取引業者やセールスに来る人もいます。
また、社長と個人的なつながりがある人など、つながりの濃さが一定ではないのです。
そのため、「訪れてきた人すべてに親切に対応」するだけでは、総務部は務まりません。
中には、アポイントメントもなく「社長と話がしたい」とやってくる人もいます。
そのときに、すべて正直に「アポイントメントがないから無理です」と断ればいいというわけではないのです。
訪問者の風貌や雰囲気から「どのような人か」を瞬時に判断し、時と場合に応じた対応が求められます。
総務部の社員は「やさしい」だけではなく、見た目から「凛とした態度」でいることも大切な評価ポイントです。
面接では、受け答えの様子を見て「優しそうなだけの人」ではないかをチェックします。
面接担当者に必要以上に媚びをうったり、おどおどしている人は合格が難しいでしょう。
面接担当者の目を見て、本心を見抜こうとしている落ち着いた態度がプラスの評価につながるのです。
総務部は、会社の窓口になります。「総務部は会社の顔である」という意識をもって、外見にも気を配ることも大切です。
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面接では「話す」ことよりも「話しすぎない」

転職面接では、話さない人よりたくさん話す人の方が評価が高くなる傾向があります。
しかし、総務部だけは例外かもしれません。
総務部員は、社員個人のプライベート情報や社長の個人情報を把握していることもあります。
「知っていることはすべて話す」ような人は、総務部には向いていません。
総務部に向いている人は、「すべてを把握してはいるけれど、話すべき時以外は話さない」という口が堅い人です。
口が堅い人は、どんなときでも口が重いものです。
転職面接の場でも、聞かれて答えなければならないことについてだけ、ポイントを絞って話すことができます。
短い言葉であっても、相手が聞きたいことを的確に答えていれば問題ないのです。
転職面接では、「話す」ということを意識するよりも「話しすぎない」ように気をつけたほうが、総務部への転職は有利になるかもしれません。
最後に

総務部に転職してくる人がどのような人かは、在籍している社員も興味があるものです。
総務事務は、仕事のスキルがあるということよりも、多くの社員から信用され好かれることが大切です。
面接のときには、「自分がこの会社と相性が合うか」を考えながら質問に答えていくといいでしょう。