転職活動をする方法は、転職サイトや転職エージェント、ハローワークなどの「仲介」をはさむことが多いのではないでしょうか。
しかし中には企業のホームページで求人情報をみつけ、直接採用担当に応募する「直接応募」をしてくる人もいるのです。
直接応募は、自分対採用担当者とのやりとりになるため、問い合わせから面接の設定まですべてを自分で行います。
今回は、直接応募を有利に進めるための注意点とポイントについて解説します。
直接応募ほど細かい部分がみられる
企業のホームページをみると「求人情報」という項目を目にすることがあります。
求人情報には、給与や募集職種のほか勤務地や採用担当者の名前も掲載されています。
ホームページに求人情報が掲載されていると「今現在、人の募集が行われている」と思いがちです。
実際に、いきなり履歴書と職務経歴書を採用担当者あてに郵送してくる人もいます。
しかし企業のホームページに求人情報が出ているからといっても、必ずしも今現在募集が行われているかはわかりません。
企業のホームページは、こまめに更新されるページもありますが、求人情報は意外と更新されないページなのです。
企業のホームページで気になる求人情報を見つけたときには、いきなり書類を郵送するのではなく、採用担当者に電話をして「応募できるか」を確認し書類を郵送する旨を伝えてから送るようにしましょう。
直接応募の場合は、採用担当者が仲介している組織に間接的に転職者の情報を聞き出すことができません。
そのため、少しでも転職者と接する機会があれば情報を集めようとするのです。
例えば、いきなり履歴書を送りつけてきた転職者は印象が悪くなります。
1本電話をするだけで、声の印象や話し方などからいいイメージを植え付けておくこともできるのです。
直接応募は、仲介する人や組織がない分採用担当者と接する機会が増えます。
自分の一般常識やマナーに自信がない人は、接するたびにマイナスのイメージを植え付けてしまう可能性がありますが、常識やマナーがきちんと身についているならば直接応募は転職サイトや転職エージェントをはさむよりも自分をアピールすることができる転職方法かもしれません。
直接応募は電話やメールの時間帯も評価対象になる
直接応募は、面接の日程調整も自分で行います。
書類送付後、書類選考の結果も郵送かメールで直接受けることになります。
最近は、メールでのやりとりが一般的です。メールは、パソコンのアドレスでもスマートフォンのアドレスでも問題ありませんが、受信にいち早く気がつくことができるアドレスを伝えておきましょう。
直接応募は、面接だけでなくメールや電話でのやりとりも評価の対象になります。
採用担当者が書類選考の結果と面接の日程についてのメールを送信したにもかかわらず、何日経っても返信がなければ入社する意志だけでなく、一般常識も疑われてしまいます。
採用担当者からメールを受信したら、当日中に返信するようにしましょう。
もしも問い合わせに対して明確な答えが出せないときでも、「答えられる時期」を返信することが大切です。
また、メールや電話をするときには時間帯にも注意が必要です。
とくに在職しながら転職活動をしている人は、必ず終業時間を過ぎてからメールをするようにします。
勤務時間中や会社のパソコンからメールを送ってしまうと、採用担当者は「仕事中に仕事以外のことを考えたり、やってしまう人かもしれない」と思ってしまいます。
直接応募する人は、些細なことでも採用担当者に評価されているということを頭においておくようにしましょう。
直接応募は熱意がある人ほど有利になる
直接応募する人と転職エージェントなどを仲介する人との大きな違いは「熱意」です。
直接応募してくる人は、採用担当者に直談判してくるようなものなので、誰かを仲介してくる人よりも度胸や熱意が必要でしょう。
また、直接応募には決まったプロセスがありません。
転職エージェントを通す採用の場合は、書類の受け渡しも結果通知も転職エージェントの担当者を介するため、転職者が好きなように話をしたり、説得したりする機会もありません。
しかし直接応募は、書類選考中でも自由に動くことができるのです。
例えば、書類を送付した後や面接を終えた後にもうひと押しすることもできます。
面接を終えた後に「緊張で思うように話すことができなかった」と思ったならば、手書きの手紙を急いで送ってみてもいいでしょう。
転職エージェントを介した採用の場合は、採用担当者も流れがわかっています。
しかし直接応募の場合は、決まったプロセスがあってないようなものなので、想定外の行動をおこすことでインパクトを残すことができるのです。
想定外の行動は、やり方によってはマイナスになりますが、直接応募だからこそできるメリットでもあるのではないでしょうか。
最後に
直接応募は、転職者本人が求人情報を見つけピンポイントで応募する方法です。
採用担当者にも「多数の応募企業の中の一つ」としてとらえていないことが伝わります。
「この会社に転職したい」という強い希望があるならば、あえて直接応募をしてみてもいいのではないでしょうか。