「先生になりたい」と思って就職・転職をするならば、スキルだけではないところにポイントはあります。
先生と一言で言っても、塾の先生や習い事の先生などたくさんの種類があります。今回は「先生」になるための就職・転職を成功させるポイントを解説します。
最近の人気は「日本語教師」

東京オリンピックを間近に控え、日本に入ってくる外国人は右肩上がりです。日本にやってくる留学生数も増え、日本語教師人気は高まり続けています。
日本語教師の仕事は、日本語の語学だけを教えればいいというわけではありません。
日本語学校に通うほとんど生徒たちは、日本に来て間もない人たちばかりです。日常会話もままならないため、毎日生活に関わる質問をたくさん受けることになります。
彼らからみれば、日本語学校の先生は語学の先生以上に唯一「頼れる人」なのかもしれません。異国の地で感じる寂しさをくみ取り、あたたかい態度で接してあげる必要があります。
転職面接においても、語学を教える以外の役割があることを認識しているかが評価されます。
どんなに能力があったとしても、人と人としての付き合いができないと採用にはならないでしょう。
面接のときには「なぜ語学教師ではなく日本語教師を選んだのか」を話せるようにしておきましょう。
また、日本語教師はとても人気があります。よくある志望動機だけでは、面接担当者の印象に残りません。
自分の志望動機だけでなく、日本語教師の将来や使命を交えながら自分の将来の展望についても語ってもいいのではないでしょうか。
*日本語教師の資格を取得できる通信制大学ガイド 日本語教師の資格の取得方法、日本語教員養成講座420時間、日本語教育能力検定、通信制大学の比較。
個性がものをいう「塾の先生」

最近の塾・予備校の先生は、芸能人のような強い個性が求められます。
子どもたちは「真面目だけの授業」は飽きてしまいます。授業に面白さを加えられるテクニックが必要なのです。
面接では、自分の個性やキャラクターをいかに上手に伝えるかが大切です。
子どもを飽きさせることなく授業をする具体的なアイデアを紹介してもいいでしょう。
ただ「先生」として一番大切なことは「子どもが好き」という気持ちです。子どもは、楽しくなると調子に乗ってしまうこともあります。
そのときには、注意することも必要ですが「子どもが好き」という気持ちがある人は、上手に注意することができるのです。
マニュアル通りでは受からない

子どもを相手にする仕事は、何が起こるかわかりません。
急に病気になることもあれば、人間関係のトラブルがおこることもあります。
そのときに「業務外だから」といって対処できないようであれば問題です。「想定外」の事態にも対処できる臨機応変さが必要です。
臨機応変な対応ができる人は、さまざまな体験をし、その中で対処方法を学んでいる傾向があります。
学生時代に変わった体験があれば、面接で話してみるといいでしょう。
また「時間外であっても必要があれば対処する気持ち」は必要かもしれません。
面接でも、面接対策本に乗っているような質問以外も聞かれる可能性があります。
マニュアル通りではない質問に、マニュアル通りではない返答ができることも、最近の先生には必要なスキルかもしれません。
教える子どもの年齢が低いほど親への対応能力もみられる

子どもの年齢が低ければ低いほど、親と関わる機会は増えます。
塾の先生は、授業をするだけでなく個別面談で塾での様子を伝えます。親の中には、授業が終わった後に問い合わせの電話をしてくる人もいるのです。
親の要求と聞き入れるだけではなく、塾としての対応を伝え両者の間に入ることも求められます。
面接のときには、子どもだけではなく親との関わり方についても話して、面接担当者は評価しやすくなります。
グループ授業と個別指導

子どもに教える塾には、グループ授業をする塾と個別指導の塾があります。グループ授業と個別指導とでは、子どもの性格に違いがあることが多いようです。
「子どもの性格や特徴に応じた指導と対応をすることができるのか」も面接担当者気になるポイントです。
グループ授業の先生は、さまざまな子どもをまとめて指導する統率力が必要です。時と場合によっては、好かれるだけではなく嫌われる勇気も必要になります。
一方、個別指導の先生は子どもの個性や性格を見抜く力が必要です。その子その子のペースに合わせつつも、目標を達成できるように導く力が必要です。
自分はどちらの先生に向いているのかを考えてみると、受ける塾の特徴も見えてくるのではないでしょうか。
最近の子どもたちは、家で過ごす時間と同じくらい習い事に時間を費やしています。
長い時間を一緒に過ごすことになる「先生」はとても責任があるとともに、やりがいのある仕事です。