就職・転職面接は、採用担当者からの質問を受けるだけでなく、就職・転職希望のあなたが「聞きたいこと」を質問する場でもあります。
納得できる職場をみつけるためにも、気になることは面接の場で質問し、明確にしておきたいものです。
しかし、あなたが聞かれたくない質問があるのと同じように、採用担当者にとっても聞かれたくない質問はあります。
質問の仕方によっては、求めている答えが返ってこないこともあるのです。今回は、面接で「求めている答え」をもらうための上手な聞き方を紹介します。
残業についての質問は数字を使う
就職・転職希望者にとって、残業時間はとても気になる項目です。しかし、採用担当者にとっては「残業に関する質問」は答えにくい問題なのです。
残業時間についての質問は、聞きにくい質問ですが聞いたからといって不採用になることはないでしょう。
もしも「残業について触れたから不採用」となったたらば、入社したとしても働きにくい会社の可能性があります。
残業時間について質問する場合、求めている答えは「具体的な時間数」ではないでしょうか。
時間数を知りたいときには、質問の中に時間数を入れることが上手な聞き方のコツです。
例えば「残業時間は多いですか?」と質問したとすると、「人によってさまざまですよ。業務時間内に終わる人は、残業しないで帰ってますよ。」と答えが返ってくるかもしれません。
確かに、残業時間は人それぞれですが、これでは自分の残業時間のめどが立ちません。
残業時間について質問するときには「ひと月当たり30時間以上の残業は必要ですか?」や「月末の忙しい時期は夜9時以降も残業していますか?」など、具体的に質問するようにしましょう。
育児との両立については育児休暇実績を聞く
20代で結婚出産をした女性の中には、出産後も働き続けたいと考える人が増えています。
そこで、面接でも育児と両立できるのかを聞きたくなるかもしれません。
しかし「育児と両立はできますか?」と聞いてしまうと、面接官から「できるんじゃないですか」と答えが返ってくるかもしれません。
会社によっては、育児休暇の実績がないところもあります。そのような会社は実際には育児との両立が難しいのかもしれません。
ハローワークなどの求人票には、育児休暇実績の有無が記入されていることが多いです。
転職支援会社を経由して就職する場合は、事前にしっかり確認しましょう。
事前に実績の有無が確認できればいいのですが、もしも確認できない時には面接の場で実績を聞いてみましょう。
聞きにくいことを聞くときには、聞きたい理由を添える
採用担当者が答えたくない質問や、答えにくい質問を興味本位で聞くことはやめたほうがいいでしょう。
採用担当者も質問に答えられない時間は、辛いものです。辛い時間から解放されるために、面接を早く切り上げたくなってしまうかもしれません。
どうしても、採用担当者が答えにくい質問をしなければならにときには、その理由を添えることが大切です。
例えば、残業については細かく本当のことを知っておきたい理由がああるならば、明確に理由を話しましょう。
「自宅で介護をしているため、夜9時には帰宅しなければなりません。
残業は19時までしかできないのですが、みなさんは何時ごろまで残業しているのですか?」と質問されれば、採用担当者も適当な返事をすることはないでしょう。
面接の場は、会社側と転職者が本心でぶつかることで有意義な面接になります。
事情を話しておくことで、採用後も働きやすくなるのならば、できるだけ早い段階で話しておくほうがいいでしょう。
転職面接に来る人の中には、社会人経験がある一方で家庭の事情や働く条件を持っていることがあります。
面接の場は、お互いに気持ちの良い職場をつくるためにも、正直に話し合える雰囲気を作っていくことが大切なのではないでしょうか。